・転職後、職場に慣れるまで辛い
・転職後、孤独感がある
・転職後、仕事のできない自分がしんどい
・早く職場に慣れるにはどうしたらいいか
こういった悩みを解決します。
現在私は5年間同じ職場にいますが、毎月1人以上は新入職員が来るという特殊な環境にいます。5年間で出会った新入職員は60人以上。そのため、職場に早くなじめる人、なじめない人の傾向がある程度あることがわかりました。また、自身も今まで10か所以上の職場で働いた経験があり、新入職員と既存スタッフの両方の視点から解説していきます。
初日~数日編
まずは転職してから初出勤がこれから控えているという方へ向けて、第一印象UPの方法です。
清潔感のある身だしなみ
新しい環境に馴染むためにはまず清潔感がとても重要です。
人間関係を構築していくにあたり、第一印象が大きく関わってくることはみなさんなんとなく聞いたことがあるでしょう。
メラビアンの法則というやつです。ここでは、その法則では見た目が〇%で~とかいう難しい話は省略して実践的なことだけをして解説いきますね。
初日は新しい白衣をもらうところが多いと思うので服装は問題ないでしょう。靴は新しいものを買って下さい。
問題なのは髪型です。プリンや白髪だらけの髪型は印象がよくない場合が多いです。
初出勤の前には美容室できれいにしてもらいましょう。
初日の挨拶
みんなが見た目の次に判断材料としているのが初日の挨拶です。
正直、その挨拶の様子で「新しい人なんだかいい人そうだね」とか「え、あの人大丈夫かな?」などの会話が飛び交うものです。
全員が口には出さなくても心の中でそれぞれ思うことがあるでしょう。
そうはいっても…初日の挨拶は緊張するから苦手という方も多いと思います。
私もめちゃくちゃ苦手です。なんなら人前で話すこと全般が苦手です。
長くて素晴らしいことを話さなくてもいいんです。
『おはようございます。〇〇〇〇です。新しい環境で不慣れな点も多く、皆様にはご迷惑をおかけするかと思いますが一日でも早く即戦力になれるよう頑張ります。どうぞよろしくお願いします。』
背筋を伸ばしてみんなに聞こえる声でハキハキと。
これだけでOKです。
一応、今まで職場がざわついたNG例も紹介します。
NG例①『〇〇〇〇です…。』→みんな『え⁉それだけー⁉』と思い不安を抱いていました。
NG例②『〇〇〇〇です。私は今までもっと忙しいところにいて一人で何十人もの患者さんをみていました。~~(自分がすごいエピソード続く…)』
初日挨拶で前の職場自慢をしてしまうとマウントを取っていると受け取られてしまいます。
凄かった過去は心の中に閉まっておくのが無難です。
挨拶は大事ですが、難しいことはありません。
シンプルに、背筋を伸ばしてハキハキと!です。
挨拶周り
シフト制の病棟では特に、初出勤の日には休みで不在だったスタッフも多くいるでしょう。
初出勤の翌日から数日間は新しく会ったスタッフには自分から自己紹介して下さい。
『〇日から新しく入った〇〇です。どうぞよろしくお願いします。』というシンプルな挨拶でOKです。
実際に年齢関係なく、翌日以降の挨拶をしていない人は半分程度はいました。
正直、既存のスタッフも新入職員が自分から自己紹介してこなくとも実際なんとも思わない人の方が多いです。
しかし、個別に挨拶されて嫌な気持ちになる人はいないでしょう。
むしろ、しない人もいるからこそ、した方が断然印象が良くなります。
その一言で確実に職場に居やすくなります。絶対に言った方が良いです。
職場の人間関係に早く馴染む方法
人間関係を良いものにして、早く周りと馴染むためには相手から嫌われないことが大事になってきます。
初めの1か月位は、自分も職場の人たちもお互いどんな人なのかなと探りあっている時期なのです。
自分から笑顔で挨拶
これは当たり前でしょと思う人もいるかと思います。
しかし、これができない人も結構います。
優しいスタッフであれば、向こうから挨拶してくれます。でも、そもそも優しいスタッフとはそんなに頑張らなくても上手くやっていけるのです。
新しい職場で上手くやっていくコツは、仕事のできる少し怖いスタッフと上手くやっていけるかどうかです。
お局さんというやつでしょうか。どこの職場にも必ずいるといわれています。
お局さんは自分にも他人にも厳しい人が圧倒的に多いです。
そのため礼儀を気にする傾向があります。
まず『あなたの良いところ』を見てもらう前に『挨拶のしない新人』というレッテルを貼られて良い関係に進みにくくなってしまいます。
なので、自分から笑顔で挨拶することはこれからの人間関係を築くためには非常に重要なのです。
朝の出勤時間は少しだけ早く
慣れるまで、朝は少しだけ早めに出勤する方が印象がいいです。
かといってびっくりするくらい早く出勤するのも引かれてしまいます。
『〇分前がいい』というのは、それぞれの職場で変わってきてしまうので一概には言えません。
何日か出勤しているとそこの職場で一番早い人は何時に出勤しているかがわかってくると思います。
そのため、一番早い人と同じ時間くらいに出勤しておけば大丈夫です。
少し早めの出勤は、やる気があると思ってもらいやすい簡単な行動のひとつなのです。
朝が弱い人もいるかと思います。初めだけはがんばりましょう。
慣れてきて、フォロースタッフから離れて自立すれば少しずつ出勤時間を遅くしていってもかまいません。
慣れるまで、初めのうちだけは少し早めに出勤しましょう。
謙虚さを忘れない
最初に言ったように、初めの1か月は既存スタッフも『新しい人はどんな人なんだろう』と探っている時期です。
どんな人かわかっていればある程度のことは『こういう人だから』と理解してもらえるでしょう。
しかし、どんな人かわからない状態で『自分のありのまま』を出すと誤解を招く原因になってしまいます。
『謙虚の仮面』を被っておけば嫌われることは少ないはずです。
腰の低さと笑顔と感謝と謝罪、これは忘れないようにしましょう。
名前と顔を覚える努力をする
これ、私も大の苦手です。そして、もちろん既存スタッフだって初めは覚えるの大変だよね、仕方ないよねとある程度は理解があるでしょう。
しかし、度を越えると失礼な人になってしまいます。
私の職場では毎月新しい人との出会いがありますが、中でもびっくりしたのが1日に5回挨拶されたことでした。
しかも、私だけでなく他のスタッフも同じ人に1日に4,5回挨拶されていたそうです…。
先ほどは自分から挨拶しましょうと言いましたが、複数回は逆に失礼になります。
まるで『特徴のないあんたの顔と名前なんて覚えてられないよ』と言われている気持ちです。
2回目くらいまでは許容範囲ですが、3回目あたりからみんな『おやおや…?』と思い始めるでしょう。
有名な作家デール・カーネギーの『人を動かす』にも人に好かれるには名前を覚えることとあるくらいです。
人にとって名前を覚えてもらうことは基本的な承認欲求のひとつなのです。
特徴と名前を自分の中で整理しておくなど最低限の努力はして下さい。
そうすれば何にも考えないでいるよりは確実に早く名前と顔を覚えられるでしょう。
職場で浮かないようにするためには
ここでは新しい職場で浮かないためにNG例も紹介しながら説明していきます。
前の職場のやり方を持ち出さない
新しい職場に行くと新しい職場のやり方というものが必ず存在します。
慣れないことはやりづらいなと思うものです。
しかし、どんなに前の職場のやり方がいいものであっても初めはそれを主張しない方が良いでしょう。
『郷に入れば郷に従え』という言葉が昔からあるということは、そういうことなのです。
もちろん、前の職場の良い風習ややり方を取り入れて、職場全体が良くなるということもあります。
どうしても前の職場のやり方を取り入れたいのであれば、ある程度職場に慣れてから意見するようにしましょう。
相手との距離感を考える
今まで様々な人を見てきましたが、職場で浮いてしまってなかなか馴染めずに辞めていってしまう人たちの特徴がありました。
それは、相手との距離感が近すぎる人です。
仲良くなってしまえば距離感が近くても構わないのですが、どんなに仲が良いといっても職場の同僚という関係性でそこまで近い距離感を望んでいる人は少ないです。
具体的にいうと
・物理的に距離が近い
・ボディタッチが多い
・馴れ馴れしい態度
です。
人にはパーソナルスペースというものがあります。不快に感じる距離のことです。
自分の距離感が相手にとって近いか判断する方法があります。それは、自分が相手に寄っていったときに相手が一歩下がったり、少し離れたりしたときです。
そういったとき、相手は距離が近すぎると思っています。
ですが距離感の近い人は相手が一歩引いたときに、さらに一歩近づいて先ほどの近い距離を保とうとします。
一度距離を取られたときは冷静に自分の距離感が近いんだなと感じ取り、普段より一歩引くように意識しましょう。
ボディタッチも先ほどのパーソナルスペースと同じ考え方です。
そもそも職場の関係でボディタッチが必要な場面はほぼないです。
自分にボディタッチの癖があるなと感じるのであれば、職場では封印しましょう。
初対面で慣れ慣れしい態度にも人はびっくりしてしまいます。
反応が薄すぎて何を聞いても「はい。」だけで会話が続かない人も職場にはなかなか馴染めません。
でもそれ以上に慣れ慣れしい態度の方がより不快に感じてしまうのです。
聞かれてもいない自分のプライベートの話を長々と話したり、職場の人を友達と勘違いしてしまっているパターンですね。
休憩中ならまだ良いですが、仕事中は絶対NGです。
仕事編
そもそも仕事をしに来ているので仕事の仕方でも早く馴染めるかどうかが決まります。
極端に知識が少ない
正直、看護師歴がある程度の年数ある人で、看護師1年目~3年目くらいまでの急性期の知識や経験がないと苦労する人が多いです。
今現在知識や経験が少ないということは仕方のないことです。
なので、人一倍勉強し努力する必要があります。
そこの職場でどうしても勉強したいという強い意志がなければ、そもそも自分の知識量と大きくかけ離れた職場で働くことはオススメしません…。
結局自分が辛くなってしまうからです。
しかし、そこの職場で頑張ると決めたのならば、きちんとメモを取り、予習と復習をしてやる気のあるアピールが必要です。
『この処置は経験がないからやらせてもらいたい』『わからないから少し残って情報収集をする』など…。
みなさんも頑張っている人は応援したいという気持ちになりますよね。
頑張る覚悟があれば絶対に乗り越えることができますよ。
お局さんには積極的に話しかける
少し怖いけど仕事ができて、みんなからも一目置かれていて、ここの職場で権力があるんだろうなという人はいませんか?
仕事のことを聞くには積極的に話かけましょう。
もちろん、フォローしてくれる担当がいる場合にはフォローの人に優先的に聞くのが一番です。
ですが、フォローを外れたあとや、フォローの担当の人が不在のときなどは思いっきり頼りましょう。
ですが、聞くことも選ばないといけません。
自分で調べればすぐにわかるようなことを聞いてしまっては逆効果なので気を付けましょう。
人は頼られて動いてあげることで、頼ってきた相手に好意を抱いてしまうフランクリン効果というものがあります。
そういった心理的な要素はどんどん使っていきましょう。
フォローを外れたら帰り際はみんなに声掛けする
フォロー担当がつかなくなり、自立したころにはだいぶできることも増えているでしょう。
初めは気を使って少し簡単な仕事内容に割り振りしてくれることも多いはずです。
そうすると自分が一番先に仕事が終わるという状況になったりします。
そのときは、一人でさっさと帰るのはNGです。
他のスタッフに、自分でもお手伝いできる仕事はないか聞いて回るのです。
声掛けがあるのとないのではだいぶ印象が違います。
自分が相手に感謝の気持ちを持って関わると相手からも感謝の気持ちが返ってきますよ。
それでも辛いときは
それでもやっぱりどうしても辛い。
明日のことを考えると眠れないし、食欲もないし、涙が出てくる…。
そんなときは自分からのSOSです。
職場の人たちよりも大事なもの、それは『自分自身』です。
それを忘れないで下さい。
自分からのSOSがあるときは、転職したばっかりなのに迷惑をかけて…などということは一旦忘れてください。
どうしても自分に合わない職場というものは存在するのです。
そういった場合は自分が壊れてしまう前に退職というのもひとつの手段だということを忘れないで下さいね。
危ないものが飛んで来たらみなさん逃げますよね?
逃げるは悪いことではありません。
自分を守るための大事な防衛手段です。
この記事にたどり着いたということは職場に馴染めずに悩みを抱えているからだと思います。
少し厳しいことも言っているかもしれません。でも、それはみなさんに少しでも早く職場に居場所を作ってもらいたいからです。
全部ではなくても少しでも参考にできるところがあればうれしいです。
チャッピーも応援しています。
コメント